いと儚き紫紺のかけら

2004年10月29日
朝の冷え込みが日々強まってきた。
都内のとある住宅街、営業先に向かう路地を行くと、ふと鮮やかな紫色が目に飛びこんできた。

紫紺野牡丹
寒空の

 青を集めし

  紺の牡丹


シコンノボタン…
 深く鮮やかな紫色がとても好きな花である。

東京に咲くノボタンは、「トウキョウ」の「ボタン」。
でもたしか、「トウキョウノボタン」という品種もあったと思うが、路地に咲いていたものがそれなのか私には区別がつかない。

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紫紺…?、シコン…?、
それにしても、
どこかで聞き覚えのあるフレーズだが…?
犬夜叉かぁ…。

犬夜叉に出てくるシコンのカケラのシコンって紫紺のことか?
音だけの記憶しかなかった私は検索してみた。

人は四魂から成るという

 和御魂(にぎみたま)
 荒御魂(あらみたま)
 奇御魂(くしみたま)
 幸御魂(さちみたま)

どうも根本は神道の考え方らしい。
犬夜叉ファンには常識かもしれないが、私にとっては結構トリビアである。

砕け散った四魂の欠片を集める物語とだけ知っていた。
紫紺ではなく、四魂だった…。

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ノボタンは寒さにそれほど強くないそうだ。特に品種改良を加えたトウキョウノボタンは皮肉にも東京の冬を越せないと聞いたことがある。

だが寒さより以前に、美しいその花の散り際は、それは儚くあっけない
鮮やかな花の足元には必ず、紫紺の花びらが散らばっている。

紫紺の欠片
その欠片はまるで、寒空の深く鮮やかな青をその中に映しこみ、濃縮しているかのようでだった。

寒空の

 青を集め

  紫紺野牡丹

厳密に言ってしまえば、紫と青とは違うもだが…。

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夕焼けに沈む富士冬を越せない多くの路地植物にとって、そろそろ最後の夕べが来る頃である。初霜が降りた朝の前日の花の色は、誰も見ることが出来ない。

「風邪をひくのなら
 前の日に薬を飲みなさい」
というようなものである。

初霜の朝、
萎れた草花を見て初めて前日が、最後の夕べとわかるのだ。
posted at 2004/10/29 15:32 | Comment(5) | TrackBack(0) | 風景雑感
この記事へのコメント
こんにちは!遊びにきました。
綺麗な紫ですね。
とっても日本的な色。
読んでいたら、澁澤龍彦さんの『フローラ逍遥』という素敵な本を思い出しました。
Posted by at 2004年10月29日 16:56
いらっしゃいませ!こんにちわ。
渋沢さんですか?どんなジャンルなんでしょうか?
読んだ事はないですが、検索してみます。
Posted by 映太郎 at 2004年10月29日 17:12
ココに書き込んでよかったかしら(汗)

ブログ、引越しました。
また一からやりなおしですよっ(〃*`Д´)
よろしかったら遊びにきて下さいね。
Posted by なな at 2004年10月29日 18:30
澁澤龍彦…検索するとザクザク出てくると思いますが、フランス文学者。バタイユ、マルキ・ド・サドの翻訳などで有名。
ちなみに、すでに亡くなっております。

Posted by at 2004年10月29日 18:51
>ななさん、イラッシャイマセ!
ほんじゃ引越し祝いを用意しなきゃいけませんねぇ

何にしましょうか? 考えときます。

>桃さん、毎度ようこそ!
かなりむずかしそうな…、作品?
ブックオフ行って探索してくるか…。

ブックオフ行くと安いDVDとか買っちゃうからなぁ、注意しないと危険です。実際そんなに安くないのにね。
Posted by 映太郎 at 2004年10月29日 18:59
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