青と呼ばれる「紫のバラ」の色

2005年11月04日
 どこぞで青いバラが見られると聞いた。

 「青い花ねぇ…。ホントに青いのか? また、どう見ても紫だろ?ってもんじゃねぇのか?…ん?」

 青い花、青いカーネーション、そんなフレコミの騒ぎは以前にも耳にし、実際何度も目にしたことがある。だが、未だ「青い!」と感心したためしがない。

 日本人って本当に、青系統の色に弱い気がする。
 


 大げさなフレコミはやはりサントリーだった。

世界初!
 バイオテクノロジーで「青いバラ」の開発に成功!

―世の中にない青いバラを作りたい。研究者の熱い思いがこの夢を実現しました。
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 いかがかな。小学校一年生100人にこのバラを見せて色を訊ねたら、一体何人の子が「青!」と答えるだろうか。どう考えても9割は「紫」と答えるはずだ。

 「この花の色は何色? 赤?それとも青?」
 そんな二択の質問をしない限り、あれは青とは言わない。

 研究者が弁解しそうである。

 「遺伝学上、この花の色素は青系なんです。それに、光学検査では一応青ということになるんですが…。」
 「ならばあなたの子供に聞いてご覧なさい。このバラが何色かを。」

 真剣にどんな答えが返ってくるか、本当に質問したくなってきた。研究者の方がもしこれをお読みなら、お子さんを本当に紹介していただけないだろうか。



 新品種のビオラやペチュニアと、サントリーは今までにも様々な“新しき花々”を作り出してきた。そのバイオ技術の実績はさすがに華々しい。 

 だが、雨に強いペチュニアはいくら嬉しくても、サントリーの苗はとにかく高い、高過ぎる。何であれほど高いのだろう。厳しい価格管理が、独禁法に触れそうな気もするのだが…。

 とはいえ、作った人間、売る人間がそれだけの価値を見出し、売値を自由に設定し、その価格で売れているのなら文句は言わない。 

 だが、だとしても私はあのバラを青とは呼ばない。あれは紫である。地球がひっくり返ったって紫である。

 「それでも地球は回ってる」といった人のごとき信念で叫んだってよい。

 「それでもあれは、紫だ!」

 ふむ、小学校一年生100人の子のお母さんにも訊ねてみたくなってきた。あのバラを見た子供に「綺麗な色ね!」と声をかけるとしたら、お母さん方は一体何色と教えるのだろうか。
 


 日本人の色の感覚というもの、色の言葉が生み出されてきた頃によほど青いモノが少なかったのか、青系の表現がどうも乏しい。物が無ければ名前もないとすれば、しょうがないことだろう。


映太郎 「世界初!青と呼ばれる紫のバラ!…なんてね。」
研究者 「…、イヤミきついですね…。」

映太郎 「あぁ、生まれつきでね。」
研究者 「遺伝学上イヤミってことですね…。」

映太郎 「…。あなたもイヤミきついねぇ…。」
研究者 「遺伝子工学は得意分野ですからね。」

映太郎 「…。ところで、最近の信号機は一体何色なんだい?」
研究者 「青色ダイオード使ってるから、青じゃないですか…。」

映太郎 「緑じゃなくなったのか…そりゃよかった。子供に教えるのに苦労するからな…。」
posted at 2005/11/04 19:01 | Comment(6) | TrackBack(0) | 雑題雑想
この記事へのコメント
やっぱ「おおいぬのふぐり」なんかが青い花!ってイメージですよね〜。って名前の由来はさておいて…(汗)

で、このバラはガラスの仮面で有名な、ズバリ紫のバラでしょう!(笑)

いや〜、ホントにカメの子上の青い定義なんてのは…ちょっとな〜と思いますよ。ハイ。花は可愛そうでも、見た目勝負でしょう?
Posted by KaN at 2005年11月04日 23:46
KaNさん、こんにちは!
おお、犬のフグリかぁ…なんかヘンな意味なんでしたっけ。何んでしたっけ…。

結局サントリーは、見た目よりもとにかく“世界初!”という最強のコピーを世界で初めて使いたくてしょうがなかったってとこでしょう。

その薔薇の価値は、色よりも肩書き。
「世界初!の“世界初!”」…なんだろうな。
Posted by 映太郎 at 2005年11月05日 09:22
『カイロの紫のバラ』・・・紫でも珍しいのですから
許してあげて(笑)
Posted by bike at 2005年11月08日 13:41
bikeさん、こんにちは!
「マダムビオレ」というバラがすでにありますしねぇ。せめて「っぽい」をつけてくれりゃ許せるんですけどね(笑)。

「世界で一番青[っぽい]バラ」
これじゃだめなのかなぁ。
Posted by 映太郎 at 2005年11月08日 17:06
こーれーはー完全的に(うす)紫ですよねー。私も花人でしたので分かるんですが、きっと花業界ではほとんどの人間が口をそろえて叫んでいる事でしょう。これは紫じゃーー!!                 
                   っ残念(古っ)   
Posted by lala lee at 2005年11月09日 21:27
lala leeさん、こんにちは!
 花人でしたらご存知でしょう…
数年前に登場した青いカーネーションも。あれもおよそ青とは程遠いものでした。

 もうこれ以上は限界ということなのか、どうもどの“青”も、勇み足気味に見えてなりません。

 ちなみに、私はブルースターのパステルブルーが一番好きですね。淡いピンクの花との組み合わせの花束なんて、よく作ったものです。
Posted by 映太郎 at 2005年11月09日 22:11
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