ウィー横綱ドラゴンの目付き

2005年07月15日
強いお方はみな目つきも似ている。で、その目付きと闘う姿勢、
どこかで観たような気がする。あれはどこだったか…。

≪ウィー、準々決勝進出≫
―マスターズ出場権まであと3勝−ゴルフ―

マネキン人形のような女子ゴルファーM・ウィー。綺麗な人なんだが、握手をして振り返った瞬間の目付きが、“ちびりそう”なほどきつい。勝って楽しいんだろうか。

≪朝青龍、5連勝―無敗は岩木山と2人に≫
―大相撲名古屋場所5日目―

相変わらず横綱不在の中で一人気を吐く一人の力士。少しは柔らかくなったようだが、まだ誰かを睨んでいる。勝って楽しいんだろうか。

ふと突然アクマがトイレを背負って現われる。トイレの仕切りを背中に貼り付けたまま、彼は二人に尋ねた。
 
「お二人さん、誰の為に闘ってるんですか?」
「そりゃもちろん…」
「笑わせないでくださいよ!」

ピンポン-サントラ-ピンポン
―サントラ―

ふむ、映画「ピンポン」の中の、中村獅童こと風間竜一演じるドラゴンかぁ。いや風間竜一ことドラゴン演じる中村獅童か。



かつてTBSで放送されていたスポーツドキュメンタリーがその特別な言葉を教えてくれた。“ゾーン”、トップ中のトップアスリートたちだけが垣間見る特別な世界。映画「ピンポン」はその特別な二人だけの世界を、白で表現していた。

あの映画の中で、準決勝で闘うペコとドラゴンがその“白いゾーン”で語り合う。

ドラゴン「ここは、いい…」

いつかは終わる戦いの最中のひととき。永遠どころか一瞬にして消え去るその“白いゾーン”の中で、ドラゴンは苦しいだけだと想っていた戦いの中の平和な時間を知り、その世界に連れてきてくれたペコに礼をする。

「また連れて来てくれるか…」

あれほど勝ちに拘っていたドラゴンが、負けを確信しているにも関わらず楽しそうな顔をしている。

勝ち負けは単なる結果であり、もっとも重要なのはそのプロセスなのだという誰かのメッセージがふと聞こえる。



タイガー・ウッズが登場した頃も、彼は近い目付きをしていた。だが最近それほどきつく感じなくなった。

何度かのスランプを経験し、何かが厚みを増したのだろうか。

先日プロレスラーが亡くなった。ヤフートピックスの画像で笑う橋本真也の笑顔がとても優しい笑顔でいい写真だった。何か、途轍もないほど何かの厚みを感じる笑顔である。

スポーツ選手の試合直後の顔と、背広姿で、残された人々に写真の中から微笑みかける亡きレスラーの顔を比較したところでかなり無理もあるのだが、同じアスリートとして何か歴然とした違いを感じてしまう。

一体何が違うのだろう。血便するまで素振りして、血ヘド吐くまで―何だっけか―鍛えても一握りの者しか知る事の出来ない特別な世界“ゾーン”というが、その次元とはまったく異なるもう一つの何か、“何か”の資質がある気がしてならない。

それが一体“何”なのか。どうやらスポーツには限らないモノのように思えてくる。
posted at 2005/07/15 20:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | 報道批評
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのTrackBack URL
http://blog.seesaa.jp/tb/5111667
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。