マッチ箱のカエル

2015年02月23日
他者を罵るのは自己防衛なのだと何かに書いてあった。ふと浮かぶのは四角いカエル。マッチ箱に押し込められたカエルは四角くなるという話。昔、夜店では本当に売られていたらしい。子供が買うか、子供を驚かせようと酔っぱらったお父さんが買うかなのだが、翌朝にはすっかり丸くなっているという。

意見の異なる人との関係性はまさに四角いマッチ箱である。無理をしてマッチ箱を壊して飛び出すか、それともじっと我慢していつしか四角くなった身でやり過ごすか。マッチ箱を壊してばかりでは世の中渡っていけず、かといって自らを常に相手に合わせた形に変えてばかりいたら己の形を忘れてしまう。

人に合わせてマッチ箱の中でひっそりと堪え忍ぶにしても、不条理さを忘れてしまってはやはり元の姿には戻れないのではないかと思う。そんな時人はまるで呪文のように他者を罵る。「俺は納得していない!俺は許さない!」などと、今はあえて四角くなっているだけなのだと、罵声の呪文を唱え続ける。

罵りが自らの脳を守る為には有効だという話も、柔らかく考えればそんな事なのだろうと思う。罵る事さえ知らない子供が、そもそも世界は暴力に満ちたマッチ箱なのだと誤認識してしまう事も、そしてその子供が自らの形をまったく知らずに、戻す事さえ望まなくなる事も、それらから容易に想像がつく。
posted at 2015/02/23 15:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | 雑題雑想
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