デコトラで泣かせる山本太郎

2005年05月22日
ふとチャンネルを回すと、山本太郎が現れた。

また山本かぁ…。ラーメン屋じゃあるまいし、最近よく出回ってるなぁ。

NHK「トップランナー」の司会が武田真二から山本太郎に代わり最近ちとショックを隠せない私には、回していたチャンネルを止める理由がなかった。だが、西海岸の明るい陽光溢れる海外ロケの映像の中で、彼は外人とトラックの話をしている。何?…何の番組?

テレビ朝日「スーパートラック旅」
〜感動のアメリカ挑戦!第2弾!!西海岸編〜
2005/5/21 13:55再放送

感動のアメリカ大陸挑戦、第2弾! 山本太郎と相田翔子の絶妙コンビが、“スーパーデコレーショントラック”でアメリカ西海岸の絶景スポットを旅します。

私はふとリモコンを置いた。山本太郎は一体どこへ行くのか。その最終目的地は意外な場所だった。
 


ところで、山本太郎といえばNHK「トップランナー」である。

前年度まで「トップランナー」の司会を担当していた本上まなみと武田真二のコンビはそれなりに気に入っていた。

少々ドライで淡々とした本上と、寡黙で言葉一つにも必死さが隠せない武田の司会ぶりに、なぜか言葉少ないはずの物静かなゲストまでが饒舌に喋ってしまうあの番組のキャスティングは、ある意味かなり驚きだった。

それがこの春突然の…と言ったところで結局は視聴者の勝手な理屈なのだが、そんな不意の降板、「トップランナー」という番組が結構気に入っていた私はかなりガッカリした。

おまけに後釜が…、
 山本太郎かよ、おぃおぃ…。

正直山本太郎にあまりいい印象を持っていなかった。想い浮かべるのはラーメン屋のサイン色紙だけである。どこのラーメン屋に行っても飾ってあるのは山本太郎のサイン色紙。そんなイメージしかなかったのだ。

まったく脳天気そうなこの男、ゲストの少ない言葉をじっと待ち続ける武田真二のように司会ができるのだろうか。なんだかかなりお喋りそうだし、言葉に詰るゲストの代わりに台本の事前情報をペラペラ喋ってしまいそうである。

スポーツ系のゲスト枠でも増やそうという企画変更がどこか見え隠れする。案の定先日出演したフリークライマー小山田大氏の収録では、自信満々で力まかせにインドアクライミングを体験して見せている。

どうですか?
 できちゃいましたよ、アハハハハ

…〜ん、武田真二の方がよかったなぁ…。



さてそんな山本太郎が自身でデコトラを運転し、彼の性格ピッタリの西海岸を南へ走っていた。メキシコ国境を越えずにUターンし、再びどこかへ走り出すデコレーショントラック。アメリカのトラディショナルなビッグトラッカーと互いのトラックを自慢しあうためにでも、またどこかのトラッカーを訪れるのだろうか。

そんな予想をほどよく裏切り、山本のトラックは意外な場所にたどり着いた。

そこは女性の為の刑務所。それも罪を犯した母親のためのものである。そこに高く冷たい塀はなく、それぞれの部屋には鉄格子も存在しない。罪を犯した母親が子供とともに罪を償う場所だった。

広い居間に集う母親たちと子供たちを明るく訪問する山本太郎。妊娠中の受刑者のお腹に耳を当ておどける山本。しばらくして山本が母親たちに告げる。

「プレゼントがあるんでみんなで外に出てもらえますか」

ぞろぞろと建物を出る受刑者たち。

「ハイ、ちょっとだけ出所ですよ〜」

洒落にならないシャレを日本語で言う山本太郎。夜の庭はすでに真っ暗だった。デコレーショントラックの正面にみなを集め、彼は派手なデコレーションのスイッチを入れる。子供たちの前でクリスマスツリーのように光り瞬くデコレーション。子供たちは大興奮で見とれている。あっけに取られ見守る母親たち。

やがて山本はおもむろに後部の荷台を開いた。荷台に積まれたダンボール箱からオモチャを取り出すと、子供たちに配り始める。

目を輝かせる子供たち。自由にオモチャを買い与えることのできない母親たちは、思わぬ関西弁のサンタクロースの出現に目を潤ませる。子供にも母親たちにもすっかりサプライズである。

アメリカ人はまったくサプライズがお好きなお国柄だが、そんなアメリカ人たちをすっかり“サプライズド”した山本太郎だった。

まったく…、再放送番組のエンディング間際の十数分で泣かせやがって。企画モノとはいえ、微塵も期待していなかった山本太郎にすっかりサプライズドされてしまった。



そんな山本太郎の「トップランナー」が今夜も夜7時から放送される。

NHK教育「トップランナー」
司会 本上まなみ
   山本太郎
今夜のゲストは
…フィルムに愛される女優・蒼井優

今夜も「トップランナー」見ちゃうんだろうな。山本太郎の見る目も少し変わったことだし…。
posted at 2005/05/22 15:52 | Comment(0) | TrackBack(0) | 放送批評
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