その歌を聴いたことがあるかい♪

2007年03月18日
 その歌の存在は知っていた。FENでさんざん耳にした歌詞も、さびくらいなら口ずさむことができる。


 I want to know♪
  have you ever seen the rain♪
 I want to know♪
  have you ever seen the rain♪
   Coming down on a sunny day♪ 

"Have you ever seen the rain"  
by John Fogerty 


 だが、その雨がそんな雨だったとは…、恥ずかしながら露の雫も知らなかった。
 

 教えて欲しい♪
  君は見たことがあるかい その雨を♪
 僕は知りたい♪
  君は見たことがあるのかい その雨を♪
   雲一つない空から降り注ぐ その雨を♪ 
映訳 



 その雨って…。



 かつて、その雨は東京にも降ったという。3月10日の東京に、今から62年前の3月10日の東京の街に。

 あの3月10日の宵闇に降ったその雨を歌うなら、どうせなら雨ではなく日差しに例えた方がぴったりかも知れない。

 君は見た事があるかい
  夜空に差すその日差しを
 朝日よりも早く大地を照らした
  何万という眩い日差しを
   地を人を 空の闇から刺すように伸びた日差しを

 冷戦なんてもはや死後になりつつあるけれど、冷戦という言葉に人々が不安を感じていた時代と何か変わったのだろうか。



 いつのまにかメディアは“戦争”という言葉を使わなくなった気がする。メディアも政治家も、いつしかその最後の選択を“戦争”とは呼ばずに“紛争”と言い換え、そして最近ではその“紛争”という言葉さえ使わなくなっている気がしてならない。
 “戦争”がなくなったせいか、最近ではこれぞといった反戦歌も聞かれなくなった。

 その名のわずかな響きの変化で、みなどこか鈍感になってしまったのかも知れない。60年前のあの戦争も、50年前のあの戦争も、そしてついこの間のあの戦争も、さらには今もあの地で続いているあの戦争も、何一つ何ら変わっていないのに…。



 僕は知りたい
  君はこの歌を聞いたことがあるかい


John Fogerty "Have You Ever Seen The Rain?" Live

 誰かが聴いたところで、さらにもう一人誰かが何処かでこの歌を初めて聴いたところで、今さら何も変わらないとは思うけれど、その雨を想像しながら聴いてみて欲しいものである。

 要は想像力なのだ。その雨が、今何処かの誰かに降り注いでいるかも知れないことをいかに想像できるか。それを想像する力が聞き手にあるか否か。

 映像コンテンツがこれほど発展普及した現在、こんな歌一曲でそこまで想像できる人など、悲しいかなどんどん減っているのだろう。
posted at 2007/03/18 23:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽批評
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