Facing the ghost

2013年02月24日
 ゴーストはやがて実体を完全に離れ、独り勝手に行動を始める。
 
 実体に話し掛けていたつもりだったのに、いつしかすっかり実態を離れたゴーストを目で追い、そのぼんやりとした影の顔の辺りに話し掛けている自分に気がつく。もはや取り残された実体はどうでもよく、クリアな輪郭の虚ろな顔が寂しげに視界の隅で何かを訴えていても、私は振り返りはしなかった。

 上下に瞬く時代のテレビなら、色々な手を施せばそのゴーストを実体の元へと戻す事もできたのだろうけれど、今やそんな気にもならず、ただただゴーストを追い掛ける。

 ふと冷静にそのゴーストをしっかりと見つめてみれば、その主なき影の形が主の姿とまるで異なっていたことに気が付く。お前の主は一体誰なのか。その姿はどう見ても鏡に映る私の姿。
posted at 2013/02/24 21:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | 語部修行
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