緑色の雨に濡れる四千年の都

2005年04月18日
どこかの国のように他国の教育にとやかく口を出すつもりはない。だが、隣国の「教育」の成果には驚いている。

緑色の都母国を愛する心をしっかりと植えつけられ、ある意味誰かの思惑通りに育った報道の主役たちを見ていると、あの一斉を風靡した緑色の映画を思い出す。

隣国の「教育」の成果とは結局、誰かが彼らに植え付けたデータとアプリケーションが意図した通りに巧く動いている証だろう。

実際その四千年の都に降っているのは、緑色のマトリックスの雨ではない。ペットボトルやレンガだというではないか…。
 
中途半端な資本主義により天文学的な加速度で潤いつつあるその国では、その自由経済の恩恵を若い世代ほどたっぷりと満喫しているように思える。だが経済以外にはどれほど自由が保障されているのだろうか。

最も即効性があり、国にもそれなりの恩恵を伴うような、経済的な自由だけを意図的に与えられているような…、そんな風に思えてくる。そこには「とりあえず美味しいモノだけ食べさせておけば文句は出るまい」などという考えが目に浮かぶ。「もし文句が出そうなら、すべてあの国に向けさせればよい」などと。

誰かが彼らのために用意したマトリックスの中で、いつのまにか仮想敵国に位置づけられ、ペットボトルやレンガを投げつけられるとしても、それが彼らのマトリックスの中だけならまだマシである。しかし、実際その国に住んでいる在留邦人に向け飛んでくる物体は仮想でも虚構でもなかった。

ところで、マトリックスという言葉は本当はどんな意味だったのか。

MATRIX(マトリックス)
〔名〕(複ma・tri・ces, ma・trix・es)

1.数・電算行列、マトリックス、
2.(発生・成長・生成の)母体、基盤;解母体、床、
3.印
  (1)字母、母型、紙型、
  (2)印刷機などの)(抜き)型、
4.(鉱石の)基質、石基;
  (石組みの)固着料;採鉱脈石(gangue)、
5.生基質、
6.(合金の)地(じ)、
7.(1)(写しを取るための)原文、原図、元原稿、
  (2)(レコードの)原盤、原型、
   [ラテン語(mter母+-ix=子宮→母体).MOTHER1]

実際辞書を調べてみると「マトリックス」という言葉の意味に「偽物」という言葉は出てこない。あの映画に出てきた「マトリックス」という言葉に最も近いものは、「電算行列」という言葉だろう。映画「マトリックス」の中で「マトリックス」という言葉は、電算機のデータ上に作られた「偽りの世界」を意味していたと理解している。

マトリックスの外の世界中途半端な資本主義社会や出来損ないの民主主義社会は、まさしく映画「マトリックス」の中で使われた言葉「マトリックス」の意味するモノと言えそうである。その内側に住む彼らにとっては、北京の空に降る雨もレンガもペットボトルも、綺麗な雨色、レンガ色、ペットボトル色に見えるのだろう。その世界や自分達の考え方までもが、誰かが用意したマトリックスとは知らず疑いもせずに、マトリックスの中だけで偽物の自由を謳歌している。

まったく、偽物作りが得意でお好きな人々である。偽物ばかりを見ているからか、本物を知る人はどこにもいないように思えてくる。たぶん今のところその世界がそこそこ居心地が良いのだろう。居心地が良ければ、誰もそのマトリックスからは出ようとしないはずである。
posted at 2005/04/18 15:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | 報道批評
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