武田 泰淳著『ひかりごけ』

2012年10月01日
 2012年10月1日、こんな本を読んだ。

武田 泰淳著『ひかりごけ』新潮社/新潮文庫
 
 
 
  ひかりごけ

 武田 泰淳著
 新潮社/新潮文庫

 
 雪と氷に閉ざされた北海の洞窟の中で、生死の境に追いつめられた人間同士が相食むにいたる惨劇を通して、極限状況における人間心理を真正面から直視した問題作『ひかりごけ』他、全四篇収録。(裏表紙紹介)


 30年ぶりの再読に、こんなに凄かったかと、本を閉じては絶句した。何が凄いって、それを食べた人々が凄いというのではなく、30年前には見えなかった、行間に隠された夥しい数の人々にあらためて驚き。

 やはり凄い本だった。
 


 学生時代。教材として読んだ時はただおぞましいだけで何も見えなかった。何も見えてはいなかった。

 けれど久し振りに読んでみて、そこに隠されたモノがおぞましくてならなくなった。行間に隠されたおぞましき構図。

 30年ぶりだからというよりも、ここ半年の成果なのかも知れない。ここ半年で、私の本の読み方は激変し、かなり深読みする癖がつきはじめた。

 今更は今更とはいえ、よい傾向だと思った。今更は今更とはいえ、東北東の小部屋に感謝しつつ、ありがたくこの変化を受け止める。

201210011655
posted at 2012/10/01 16:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍批評
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