渋谷から消えたモノと現れたモノ

2006年11月30日
 毎度々々の事ながら、訪れる度に何かしら消えたり現れたり慌しい渋谷界隈の変化の早さにはその都度えらく驚かされる。

 そしてまたもや…。

 渋谷ハチ公前交差点で信号を待つ間、いつものように何気なく辺りを見渡した私は、ふと何かが消えていることに気が付いた。

 ん?…、何かが…、何かが違う…。

渋谷ハチ公前交差点 三千里薬品

 「あれっ? “三千里”の看板が無いっ…!?!?」

 あぁまた一つ、慣れ親しんだ街の風景が…。
 


 変わらない街など何処にもないのは重々承知している。

 とはいえそれにしても、あれだけ何処も彼処も日々変わり続ける鮫のような街渋谷において、なぜか不思議にいつまでも変わらなかったあの看板が妙に頼もしく思えたものだった。

 だからこそその看板がいざ不意に無くなってしまうと、愛着などさほどないはずなのに、ふと寂しい気分にさせられた。

 ふむ…、この変な気分を紛らわすには、やはりあの映画を引っ張り出すしかない。

ロスト・イン・トランスレーション
ロスト・イン・トランスレーション

 ただでさえ寂しい気分が、さらにまったりどんより尾を引きそうでもあるが、映画の中でしかもうあの風景を見られないのだし、まぁしかたないか。



 ところで、三千里の看板が実際いつ消えたのかは判らないのだが、奇しくも交差点の対岸には、それはまた懐かしきモノが突然現れてまた別の驚きを覚えた。

東急5000系

「うはっ! 懐かし〜いっ! これ乗った乗った!」

東急5000系

「いやぁ〜、それにしてもなんでまたこんなモノがこんな処に来ることになったのやら…」

 冷やかな言い方をしてしまえば、よくもまぁこんな馬鹿デカイモンをよりによって一番混み合うだろうそんな場所に置いたもんだと呆れてしまうのだが、しかしながらその懐かしのグリーンボディに、子供の頃の思い出が蘇ってくる。あれは小学校に上がる頃の記憶だろうか。



 念のためネットで調べてみると、三千里薬品の看板が電光ビジョンに変わったのが10月1日、そしてハチ公前に東急5000系の緑の車両が現れたのが10月26日だそうである。

 ふむ…、記事ネタとしてはやや古かった事に今頃気が付いたわけだがそれはともかく、通いなれた渋谷の街に懐かしき思い出が突如姿を現し、そしてまた同じ場所ですっかり見慣れやや見飽きつつあったモノが姿を消して懐かしき思い出となる。

 約一月ずれてすれ違った二つのモノの行き来を、同じ日に同時に知るはめになったことは、私としては不思議な関連性を些細ではあるが感じずにはいられない。

 結局の処見慣れたモノというもの、消え去って初めてその存在の重みを知る…っちゅうことだろうか。
posted at 2006/11/30 09:53 | Comment(2) | TrackBack(0) | 風景雑感
この記事へのコメント
丸ごと残さなかったことに関してファンから「渋谷区も東急も何考えている?」、「何てことする!」、「貴重な文化遺産だぞ」、「かわいそう」、「今すぐ元に戻せ!」等東急や渋谷区に怒号が出ています。
丸ごと渋谷駅前に置けた筈だし、電車を模したものか普通の建物が良かったのです。
絶対に完全復元して欲しいです。そして期間限定という噂があるので解体も考えられます。解体だけは避けて欲しいです。
復元を希望者が非常に多いから今すぐ完全復元して欲しいのは言うまでもないです。やらないといつまでもファンの怒号は収まらないでしょう。
Posted by TM at 2006年12月09日 20:34
TMさん、こんにちは!

 たしかに…、緑の車体には懐かしさを感じたけれど、その下にあるはずの部品がそこに無い事には残念でした。

 とはいえ、まったく無いよりはよいことに変わりは無いわけですし、知らない人に見せてあげられるだけでも善しとしなければ、今後何も残してもらえなくなりそうですよ。

 今回の設置の評判が良ければ、これをきっかけに他の場所にも…ということも考えられますし、それならば今度はもっと完璧な形でどうだろう…などとも期待できるのだから、見守ってあげましょう。

 とりあえずは、もうとっくに消え去ってしまったはずの“彼”が、今またそこに居てくれることを喜んであげましょうよ。
Posted by 映太郎 at 2006年12月13日 19:25
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