究極のプリンで接待する人々

2006年07月08日
 若いイケメン“風”な男性店員が勿体ぶって宣言する。

 「それではこれより、究極のプリンをお持ちします!」

 ほー、究極のプリンねぇ…、プリン好きには楽しみだなぁ。

究極のプリン究極のプリン

 こだわりの素材を厳選し、手間ひま掛けて上品な甘みと大人の味を創り出しました。保存料、添加物は一切使用しておりません。安心してお召し上がりいただけます。

 …ってかこんな売り文句、プリンじゃなくたって何でも使えそうなありふれた宣伝文句だし…。
 


 それにしても、社員を接待するなんてまったく可笑しな会社である。

 本社が地方にあるせいか、社長は二月に一度ほど上京してくる。その度に社員を集め、結構高そうな店を予約しては女性社員たちを接待してご満悦なのだ。今回は前回に続いて恵比寿の和食レストラン。残念ながら名前は忘れちまった。

 まったく…、それにしても社長が社員におべんちゃら使うなんてロクな会社じゃねぇな。こりゃ変なトコに入社してしまったようである。

 程よく盛り上がっている頃、店員はこれみよがしにあわびをテーブルまで持って来て、みなにみせびらかす。

 見栄っぱりの社長がそんないやらしいオススメを断れるわけはない。結局、見た目も味もそのオーダーの理由までもがイヤらしいオススメのあわびを二度も食べるハメになった。 

 あぁぁイヤだね、まったく…。

 自信のない料理人ほど高価な素材を使いたがるものだが、あわびばかりを社員に自慢げに食べさせる社長もまた、どこか社員に対して自信の無さをみせびらかしていた。

 私の長年の持論
 社員に好かれる社長の会社なんてロクな会社じゃねぇ! 社長が社員に媚びを売ってどうする!

 社員に好かれる社長の会社よか、もっと救いが無いのは必死に社員に好かれようとする社長の会社であろう。 

 まぁ社長に限らず、上司が部下に好かれようと思い始めた途端におしまいでである。

 あぁぁイヤだね、まったく…。

 私ゃ変な会社に入っちまったもんだ。こんな店で社員に媚売ってる暇があるなら、もっと他の人接待してデカい商談でも決めて欲しいのに。



 …と、そんなこんなで盛り上がっていたのかシラけていたのかも定かではない宴もそろそろ終盤に差し掛かった頃、ふと現れたイケメン“風”店員を装う“風”のただの店員がおもむろにあの究極“風”を装う“究極プリン”とやらの登場を宣言したのである。

 「給食のプリン?」

 オヤジはついオヤジネタを披露しちまったが、みなすっかり疲労していたのか誰もそんな駄洒落を拾う者はいない。

 あぁぁイヤだね、まったく…。

 変な接待に付き合っちまった。こちとらまだまだ仕事が残ってるのを放っぽり出して抜け出してきたのに、一体この宴、誰が誰を接待してるのか。

 あっちこっちで誰かが誰かに儲けにもならない媚を売り、結局儲かるのは恵比寿の高級和食レストラン“風”なレストラン“風”を装うただのレストランだけである。

 私は売り買い飛び交う媚にサービスのケチをつけ、一人仕事場に戻った。残しておいたまさに文字通りの残業に再び手を付けたのはちょうど日付が変わった頃である。

 「なんだかなぁ…。
 まったくあんな社長の会社、ロクなモンじゃねぇぞ」

 ふむ、だが待てよ。私がこれだけ社長を毛嫌いし、“媚しか売らない社長”の会社なんてロクなモンじゃねぇ!なんて言ってるのも、実はロクなモンでもないってことか、…。

 まったくもって、なんだかなぁ…である。

 結局ソレが一体どっちなんだか、私はさっぱり判らなくなっちまった。
posted at 2006/07/08 01:44 | Comment(2) | TrackBack(0) | 味覚批評
この記事へのコメント
おっと!プリンのお味はいかがだったんですか?
やっぱ給食並みでしかーーーー!
ってそんなことに食いつくアタシでござい。(笑)
Posted by KaN at 2006年07月08日 17:15
KaNさん、マイドでオヒサでコンバンハ!
えっ? 味ですか?
忘れてしまいました。

…で、しっかりKaNさんが食いついてくれると思って記事を書きました。

ところで最近、Yahooでは“モゾロフ検索”ですっかりトップを奪われてしまいました。まぁグーグルでは相変わらずトップに君臨してますが…。
Posted by 映太郎 at 2006年07月10日 23:34
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