熱発性感傷的症候群

2005年01月13日
しんどい…。
熱が下がらないのだ。

普段熱など出さないせいか、一度熱を出すと大変なことになる。

元々何でもない時は35℃台の冷血人間である。37℃台はもう瀕死の高熱であるから、38℃を越すと奇特に近い。その38℃半ばの奇特状態を一日彷徨い、やっと1℃ほどは下がったものの弊熱の35℃台にはどうも戻らず体力ばかりが落ち込んでいる。

お陰で日々せっせと埋めていたブログの暦もかなり大きな虫食い穴が開いた。
 
久しぶりに扁桃腺が暴れているのだろうか。そんなはずはないのだが、時々喉に手を当て子供の頃を振りかえる。

 −・−・−・−・−・−

子供の頃は喉の扁桃腺がまさしくネックだった。
 
実家近所にあった今はもう無くなった町医者のおじいちゃん先生が懐かしい。玄関にぶら下がるベルの、ゆっくりとしたカランカラン♪という優しい音色と、どこか神聖にも感じた消毒剤の臭いですでに半分は治ったものだった。

診療所には必ず母に連れて行かれた。
父親に連れて行かれたことなど一度も無い。物心ついた頃には、父親の完全放任主義がすでにはじまっていたのだ。だから私とその診療所と父親の接点は全く無かった。

いつだったか、そんな父親のある冬の晩の話を母から聞いた。

「おじいちゃんが倒れた晩にねぇ、
 雪の中を裸足で先生の所まで、
 走って行ったのよ。」

私には知る芳も無い話である。祖父がそのまま帰らぬ人となったのは、私が産まれる八年も前のことだった。

 −・−・−・−・−・−

ところで、
先生がたった一人のいわゆる町医者や住宅街にひっそりと構える小さな診療所が減り続けているのは、今に始まったことではないらしいが、ただ数年ほど前から、そんな身近なお医者さんが半ば強制的に必要とされる制度が施行されているという。

大きな病院へいきなり診察を受けに出向くと、初診申し込みの際に特別負担金などという名目の初診料上乗せ金が発生するのだ。

「まずはあなたの街のあなた専属の“かかりつけ医”に診てもらいなさい。それでダメなら紹介状を書いてもらいなさい。その紹介状がなければ、特別料金徴収しますよ!」…というシロモノである。

つまりは大病院の
“一見さんお断わり”制度といえる。

この“病診連携システム”とか“かかりつけ医制度”と呼ばれている新しい仕組みは、3時間待ちの3分診療などと指摘される大病院中心の悪循環を是正するのが目的とある。ちなみにその大病院とは、ベッド200床以上の病院のことらしい。

裏返せば、中小医療機関保護のための救済制度ということだろう。いやそれが本当の目的のはずである。

中小小売店や絶滅危惧商店街などにとっては、誠に羨ましい制度であるかも知れない。近所に進出する大型スーパーや各種ディスカウント店舗などにも適用させたくなる思いだろう。

 −・−・−・−・−・−

そう言えば先日、かつて私が花屋を構えていた町の小さな文具店を久しぶりに訪れた。その小さなお店の品揃えはわずかなもので、どこのスーパーにも並ぶものばかりである。

店のおばちゃんの顔を覚えていない子供にペコリと頭を下げさせ、挨拶代わりに幾つかの品を選んでいると、私がまだ何も買っていないのに、おばちゃんは子供の手にオマケを持たせていた。それも結果的には買った品と同額ほどのオモチャだった。

子供に何度も頭を下げさせ、自分もそれ以上に何度も頭を下げ、店を少し離れてから振り返った。何年かして再びその店構えを見られるかが不安だった。

 −・−・−・−・−・−

“町の小さなお医者さん救済制度”と同じような優しい制度が、今思えばそこにも必要に思えてくる。

子供の為に親が必要とするのは、子供を抱えて走って行ける距離のお医者さんには違いない。近くて、さらに子供の顔を覚えていてくれるようなお医者さんはとても頼もしい。

できればその近所の、顔を覚えていてくれるおばちゃんがいるような小さなお店も、いつまでも無くなって欲しくはない。

 −・−・−・−・−・−

熱にうなされているのか、次から次へと感傷的なことばかり浮かんでくる気がする。とはいえ、寝込んでいる間に記事ネタも次から次へと湧いてきた。忘れてしまいそうで、そう寝込んでもいられない。
ブログランキング ポチっとな!
posted at 2005/01/13 06:16 | Comment(4) | TrackBack(0) | 雑題雑想
この記事へのコメント
実は私も低体温で37度をこえると寝込んでしまうため
やわだとか、気合だとかダンナには言われまくりです。
子供も体質が違ってて上は私と同じですが下は40度の
熱が出ても好きな事やってる時はトランスしてんのか
気がつかず、突然ばたっ。これ、かなりこわいです。
かかりつけのドクターは「高校あがったんやろ?、
制服見せに来いや」って。Ageha娘さんに会いたいとな。
彼女はアレルギーと偏頭痛で年中コンスタントに通ってるので
先生にすれば身内レベル。どうかすると
心のケアまで心配してくれます。
医者に好かれるのもな〜。
Posted by Ageha at 2005年01月13日 10:03
大丈夫ですか〜?
私は全く逆の体質で多少熱が高くても動けちゃうのです^^;
40.6度でも会社から家まで電車と自転車で帰りましたw
むしろ上がりかけの方がツライですね〜^^;
寒気と頭痛と吐き気が襲ってくるんで・・・。

病気の時はなんだか感傷的になりますよね。
そんで人の親切がすご〜くありがたく思えたりw
水枕持ってきてくれる人の後ろに後光が見えたりしますよ(-m-)ぷぷっ
Posted by ちびはむ at 2005年01月13日 10:12
>Agehaさん、おはようさんです!
りんごが医者を遠ざけると言ったのはどこぞのお方々でしたっけ?

青森に親戚もなく、近所にかかりつけの医者もいない者にとっては、こんな言葉さえ縁遠く無意味に感じる今日この頃です。

あっ!思い出した…。
我が家唯一のかかりつけ医は、サスケの獣医さんでした。久しぶりに伺うと飼い主の名前は忘れていても、
「あら、サスケちゃん!」
としっかり覚えてくれてます。

しっかりと“かかりつけ医”をキープしてます。
Posted by 映太郎 at 2005年01月13日 11:18
>ちびはむさん、おはようさんです!
40.6度…?
私ならたぶんぐったりしてると思います。

それだけ上がったら感傷的通り越して、臨死状態味わえます。ふむ、そしたら少々感動的かも。臨死体験には長年興味持ってますからね。

もちろん戻って来ての話ですが…。
一歩間違えると自分に後光が現れそうだな。
Posted by 映太郎 at 2005年01月13日 11:29
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。