千とジブリの裏話

2004年12月26日
宮崎駿氏の作品は結構好きである。
とはいえ、宮崎駿氏を信仰しているわけではない…つもりだ。彼の作品をすべてチェックしているわけでもないし、彼の記事をスクラップもしないし、吉祥寺のテーマパークも訪れない。

でも、もし、本人を目の前にしたら…?
顔色を伺ってサインをねだるかも知れないし、
セル画を貰えるというならば飛びつくかも知れない。
使い古しの鉛筆も使わずに置き物にするかも知れないし、
走り書きのメモだって額に入れ壁に飾りかねない。

これも信仰というのだろうか。

「ハウル」動きがヘン!?盛り上がりがイマイチ
公開中の宮崎アニメ「ハウルの動く城」(宮崎駿監督)に「何か変?」の声が上がっている。…。
(Yahoo/夕刊フジ/12/25/13/03)

結局気になる関連報道は、「ハウル」に対する観客の微妙な反応を伝えていた。
 
ハウルの動く城 サウンドトラック 久石譲良くも悪くも話題になっている「ハウルの動く城」を実はまだ見ていないし、今のところ劇場に見に行くつもりもない。DVDがレンタルされるまで見ないだろう。

記事の中には、「〜批判を許さない“宮崎信仰”〜」とある。そんな言葉まで登場するほど、ある種の塔に追いこまれていたらしい。

塔の頂上にいる宮崎駿氏本人は、
 本当にこの作品を作りたかったのだろうか




どちらかと言えば、私にはまだ「千と千尋の神隠し」の方が気になるのだ。公開後、その異常なブームが落ち付いてからゆっくりと見たあの“不思議な世界”が気になって止まない。

あの作品は何を言わんとしているのか。
あの独特の世界に描かれている象徴的な背景が、とても気になっている。

千と千尋の神隠し千尋とは、宮崎駿氏の友人夫婦の子供と聞いている。一緒に登場する両親も彼の実在の友人の姿なのだろう。宮崎駿氏の元を訪れ、彼の傍らで遊ぶ我が子をそっちのけで、振る舞われた料理を食べていたのだろうか。さすがに豚として登場させられた二人は可愛そうである。

では他の登場人物や背景も、もしや彼の周囲の何か誰かを象徴しているのではないだろうか。

私なりに想像してみた。

●湯屋湯屋とは、スタジオ・ジブリそのモノを表わしているのか?
その建物はジブリの制作現場であり、近くに存在するテーマパークの残骸らしき土地は“三鷹の森ジブリ美術館”なのか?
●湯婆婆湯婆婆とは、そのジブリを司る宮崎駿氏自身のことなのか?
●銭婆銭婆とは、大組織のトップとしての湯婆婆:宮崎駿氏とは対照的に、小さくも自分が本当に作りたい作品をこつこつと手がけていきたいと願うもう一人の自分、アニメ職人としての宮崎駿氏のことなのか?
そして銭婆の家は、宮崎駿氏自身のアトリエ兼自宅のことなのか?
●釜爺釜爺とは、作品の香草:構想をせっせと捻り出すプライメートの宮崎駿氏そのものであり、その釜場は彼のオフィスであり、あの壁を埋めつくす引き出しは彼の思い出の数々を意味しているのか?
●ハクハクとは、宮崎駿氏の傍らでその制作活動の手助けに勤しむあまり、自らの発想や考えを失っていった作家の誰かのことなのか?
●父役父役とは、ジブリの全てを管理する経営サイドの誰かのことなのか?
●兄役兄役とは、なかば制作サイドの言いなりにジブリの働き手たちを束ね仕事をわり振る誰かのことなのか?
●青蛙青蛙とは、現場で働いているにも関らず、映画の収益ばかりを気にするような誰かお調子者のアシスタントのことなのか?
●リンたちリンや他の働き手たちとは、忙しいジブリの仕事に不平を言いつつも、未来の映像作家を夢見る多くのアシスタントたちのことなのか?
●河の神河の神とは、彼の作品の意味を感じ取ることができたわずかな観客のことなのか?もしくは、商品化だテーマパークだといじくりまわされた彼の過去の作品やキャラクターたちのことなのか?
●カオナシカオナシとは、自らの価値観を全く持たず、誰とは言わずに人を追いかけ、金を蒔き散らし、人が喜ぶモノを理由もわからず買いあさろうとする出資者のことなのか?
時に暴れ出すのは、時に無理な制作期限を突きつけ、金に物を言わせて彼を追い立てる制作サイドの傲慢な態度のことなのか?
●千千とは、流行などに流されず、他人の価値観に左右されず、自らの価値観をしっかりと持ち続けるといった、友人の子供千尋ちゃんに求める彼の理想像の姿なのか?
●坊坊とは、宮崎駿氏が現在一番大事に暖めている何か隠された作品構想なのか?
その育て方は、おんもに出るとすぐに新たな出資者に見つかってしまうと、半ば過保護に心の中に閉じ込めている彼の恐怖を表わしているのか?
●意味この映画の意味とは、作品の価値なんて関係なくうわっつらの評価を語り、大金を出資し続けるドチラかの会社への決別宣言ではないのか?

こんな風に想像してしまうと、宮崎駿氏が周囲に喧嘩を売っているとしか思えない。もしこれが本当だとしても、引退宣言を撤回して手がけた作品の意味するものがそんなことだったなんて、口がまがっても言わないだろう。

「アンタなんて大ッ嫌い!」
…と、何度叫んでも、ニコニコ笑いながら付いてくる人々に、
「いい加減、一人で好きなことやらせてくれ!」
…と作品の中で叫んでいるように思えてくるのだが…。

私も映像批評と掲げているものの、その“映画「千と千尋の神隠し」の世界”の定評というものが知りたい。詳しい分析をご存知か、独自の“定評”をお持ちの方がいらっしゃるなら、ぜひ教えて頂きたい。“勝手な批評”ではなく、“信憑性のある定評”や“限りなく実話に近い裏話”が知りたいのだ。



ちなみに、私の一番好きなキャラはカオナシである。銭婆の元で大人しくしているカオナシが健気で涙を誘う。居場所を見つけた心地よさが感じられる。

「あんたはここに居なさい!」
…と言われ、静かにうなづくシーンがたまらない。

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追記…2008年11月某日

 発見しました。宮崎ワールドを色々と考察してる書籍を。
「宮崎アニメ」秘められたメッセージ 『風の谷のナウシカ』から『ハウルの動く城』まで 佐々木 隆 (著)




「宮崎アニメ」秘められたメッセージ
『風の谷のナウシカ』から『ハウルの動く城』まで
by 佐々木 隆 (著)
by ベストセラーズ


 どこまで詳しく論評してるのか。どこまでモヤモヤを拭い去ってくれるかは断言できません。ご自身でお試しください。

宮崎アニメの暗号 by 青井 汎 by 新潮新書





宮崎アニメの暗号
by 青井 汎 by 新潮新書
posted at 2004/12/26 06:26 | Comment(5) | TrackBack(0) | 映像批評
この記事へのコメント
宮崎作品の全てを観たわけではないのですが、トトロは好きです。妹のメイの台詞で「とうもろこし」を「とうころもし」と言うあたりが、ジブリらしくて好きです。
ハウルは・・・声優がキなので、たぶん観ないです。


宮崎作品の中では、みんなが絶賛するカリオストロが好きになれません。ルパンをメルヘンにしちゃダメでしょう!と言いたいのですが、評判はいいみたいですね。

映画監督(アニメでも)は引退宣言は必要ないような気がします。
ムラムラっときたら老齢であっても作ってほしいし、ピピッとくるものがないなら青年であっても隠居していて欲しい。
映画監督はプロデューサではないのですから・・・
Posted by ままよ at 2004年12月26日 19:46
>ままよさん、こんわんば!
どこの家にもそんな言葉ありますよね。
私はいまだにモゾロフのことをモロゾフといい間つがえます。

ルパンの原作本も持ってました。
原作コミック版とTV初期放映版とTV第二期放映版、それに劇場版と、すべてまったく違う作品のように違いますね。
私が初めて目にしたのはテレビ初期版だったので、やはりあの雰囲気が好きです。でも、カリオストロも嫌いではありません。

宮崎氏が引退宣言するのは、やはり周囲との決別宣言でしょう。自身の活動に終止符を打つはずはないと思いますから。
Posted by 映太郎 at 2004年12月26日 21:18
はじめまして、おじゃまします。
深いですね……自分はそんな深く見てないです。
伝えたいこと、テーマは多分これだろうなって思いますが、
それよりもキャラに感情移入してしまうので(笑)
それが宮崎アニメの魅力では?と思っていましたが、
次からは少し視点を変えてみようかな。
Posted by dosanco at 2004年12月27日 00:29
>dosancoさん、こんばんわ!
何度も見て深く掘り下げることもありますし、自然に見えてくることもありますが、気に入った作品ほどその奥底に隠された物事が知りたくなります。

感情移入は、私もすぐにしてしまう方です。
それが裏目に出ることもあります。主役の登場させ方がズレていたりすると、思わぬ登場人物に感情移入してしまい先に進めなくなることも多々あります。
Posted by 映太郎 at 2004年12月27日 00:57
しってますか?たとえばポニョの裏話は、地球温暖化がテーマで、千と千尋は北朝鮮のらち問題。
Posted by ロボ君 at 2008年08月26日 19:03
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