鉄道員-ぽっぽや―浅田次郎著

2009年12月30日
 12月30日、こんな本を読んだ。

鉄道員-ぽっぽや―浅田次郎著/集英社―集英社文庫 
 
  鉄道員(ぽっぽや)

浅田次郎著
集英社/集英社文庫
「鉄道員」「ラブ・レター」「悪魔」「角筈にて」「伽羅」「うらぼんえ」「ろくでなしのサンタ」「オリヲン座からの招待状」

 娘を亡くした日も、妻を亡くした日も、男は駅に立ち続けた……。映画化され大ヒットした表題作「鉄道員」はじめ「ラブ・レター」「角筈にて」「うらぼんえ」「オリヲン座からの招待状」など、珠玉の短篇8作品を収録。日本中を感涙の渦に巻き込んだ空前のベストセラー作品集にあらたな「あとがき」を加えた。第117回直木賞を受賞。(裏表紙紹介)


 浅田氏の本としては、たしか初めて手に入れた一冊。飛ばし飛ばし読んでは放ったらかしにしていたものを、ふと思い立って昨日書棚から取り出した。

 結局は一年がかりの読了となってしまった。
 


 たしか何かの作品紹介で、「ラブ・レター」の存在を知って手に取ったのだと思う。そして「ラブ・レター」をまっ先に読んで衝撃を受け、それ以後他の作品を読む気が起きなくなってしまい、ずっと閉じたままになっていたのだ。

 今再び裏表紙の紹介文を読んでも、映画になった二作品が前面に押し出されているけれど、全編をやっと読み終えた今でも、私にとってはやはり「ラブ・レター」の印象が最も大きい。

 「ラブ・レター」のラスト一行。あの一行を、何度読み返したことか。
 あの一行を読み返す為に、二三行戻っては読み返し、もう少し戻ってみてはラストまでをまた読み返すといったことを何度も繰り返した気がする。

 あらゆる短篇の中で…などと大袈裟なことは云えないけれど、私が読んだ数少ない短篇の中で、「ラブ・レター」はもっとも印象深い作品となった。

 衝撃の結末などを期待してもらっては困るけれど、あの一行は読んで欲しいと思う。意外な結末としてではなく、粋な締め括り方として。

 私にはもっとも好きなタイプのラスト一行である。

200912300242
posted at 2009/12/30 02:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍批評
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