蜘蛛の糸・杜子春―芥川龍之介著

2009年12月27日
 12月27日、こんな本も読んだ。

蜘蛛の糸・杜子春―芥川龍之介著/新潮社―新潮文庫 
 
 
 
  蜘蛛の糸・杜子春

 芥川龍之介
 新潮社/新潮文庫
・蜘蛛の糸・犬と笛・蜜柑・魔術・杜子春・アグニの神・トロッコ・仙人・猿蟹合戦・白

 地獄に落ちた男が、やっとのことでつかんだ一条の救いの糸。ところが自分だけが助かりたいというエゴイズムのために、またもや地獄に落ちる『蜘蛛の糸』。大金持ちになることに愛想がつき、平凡な人間として自然のなかで生きる幸福をみつけた『杜子春』。魔法使いが神の裁きを受ける神秘的な『アグニの神』。少年少女のために書かれた、健康で明るく、人間性豊かな作品集。(裏表紙紹介)


 いつかは読まなければと思いつつ、ここ数年書棚の肥しとなり果てていた一冊をようやく読み終えた。はぁ…。
 
 裏表紙の紹介文にもあるように、どうやらこの短編集は少年少女向けらしい。だが少年少女という年頃に手に取っていたとしても、たぶん一頁たりとも開かず、書棚の肥しにさえならなかっただろうと、四十路半ばの今にして思う。

 あの頃、本なんてまったく読まなかったしなぁ…。



 十の掌編の中で、個人的には『蜜柑』が一番いいなぁと思った。何がいいと云われても、ただなんとなくいいとしか云えないけれど。

 でも、ちょっとした、ほんの些細な出来事で何かが変わり、何かが静かに引っくり返る。そしていつのまにか見えないところで何かも転じ、ふと気がつけば風の匂いも光の色までもが変わる。んなとこでしょうか。

 小説というもの、長くて厚くて重くて高くて、色々出てきて色々出会って色々あって色々壊れて、色々ヤッて色々産まれて色々死んで色々また出て、色々逃げて色々捕まり色々…などと色々薀蓄語られても、まぁそれもそれでいいけれど、短くてもまたいいなぁと思えるものはいいもんで、だから何よと云われても、それもそれで困るけど…。

 龍之介の短編集がもう一冊、肥やしになりつつ待っている。早く読まねば。

200912271339
posted at 2009/12/27 13:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍批評
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