今、何してる?―角田光代著

2009年12月13日
 12月13日、こんな本を読んだ。

今、何してる?―角田光代著/朝日新聞社―朝日文庫

  今、何してる?

 角田光代著
 朝日新聞社/朝日文庫
  ・恋愛プリズム
  ・恋の言葉に溺れるな!
  ・旅と本の日々
  ・本と一緒に歩くのだ 

 幼友達のようにたよれる文庫本は、旅の待ち時間を救うナンバー1。「この一冊は、私が珍妙な恋愛をしつつ、読んだ本の珍妙な感想をつぶやきつつ、ごくふつうにすぎていく日々をつづったエッセイです。あなたのごくふつうの日々を照らし合わせて読んでくれたらとてもうれしいです」(「序」より)(裏表紙紹介)


 小むずかしい本や読み進まぬ本の合間、こういった軽いエッセイなどをチラペラと捲っては気分を変えるだが、この方のエッセイの場合たいていはチラペラなどでは終わらず、結局はそのまま読み切ってしまう。

 箸やすめがいつしかメインディッシュを押しのけ、おかしくもまた可愛ゆい小さな人生論に笑い頷く。

 こういう無駄に理屈っぽい人にめっぽう弱いな、俺って。
 


 いきなりの『恋愛プリズム』『恋の言葉に溺れるな!』には、少々腰が引けた。
 まるで混み合った社員食堂の中、女性ばかりのテーブルにたった独り座ってしまったように、女性のみの女性のみによる女性の為のみの恋愛観男性観を延々と聞かされる。

 まぁ女性作家のエッセイを手に取ってる時点で、すでに場違い的なのは当たり前なのだけれど、さすがに本の選択を間違ったかなと表紙を何度も見直した。

 けれどその内容というもの、それらは結局は同じモノを反対側から見ているだけの違いでもあり、少々遠くには感じられるも、まったく理解に苦しむわけでもなく、何度となく頷く。ふむ、女性たちはそんな風に見ていたのか。
 繰り返した失敗をふと振り返るが、考えてみればあまり平均の中心とは思えぬこの方の恋愛観をいくら学んだところで、今後のそれに何か役に立つかと考えるとそれもまた微妙…。



 後半の『旅と本の日々』や『本と一緒に歩くのだ』など、やっとこさ女性ばかりの社員食堂を抜け出したかと思えるがごとく、本の話題に変わると、今までのそんなこんなな恋愛観は結局はどこかへ吹っ飛び、読み終えた私の頭に最後に残ったのは、たった一行のおかしな言葉だった。

 うぅぅ、“ごごごご…”ごの字が頭から離れない。

 絵本「あいうえおちゃん」(森絵都文/荒井良二絵)の紹介の一節である。

「らっこの らいばる らっこっこ」などと、“あいうえお”を絵とともに魅せる絵本の紹介の中で、引越し先の新居に現れる悩みのタネ達が、“ご”の字の彼女なりの一文を生み出す。

  ごきぶり ごひきで ごひゃっぴき

 うぅぅ…、インパクト強烈すぎ。この一文のあまりの衝撃にエッセイのすべてはどこかに吹っ飛んじまった。なんだかなぁ。

200912130654
posted at 2009/12/13 06:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍批評
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのTrackBack URL
http://blog.seesaa.jp/tb/135611996
※確認及び承認されたトラックバックのみ表示されます。
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。