扉の向こうの宮本浩次

2004年07月28日
 エネルギッシュな録音風景とは裏腹に、静かに本に埋もれ“古き良き言葉”にどっぷりと浸る私生活は、特に彼の音楽をあまり聴いたことが無く浅い先入観しか持たなかった私にはあまりに意外な光景だった。

JOCX-NONFIX 「扉の向こう」
〜エレファントカシマシ・宮本浩次という生き方〜

扉 by エレファントカシマシ ロックバンド・エレファントカシマシ率いる宮本浩次。武道館いっぱいの若者を圧倒した彼も37歳、誰もが迎える世代の壁際を彷徨い、扉を探している。その扉の先に彼が描き見るものは何か。(フジ/2004/03/30放映)
映像収録時の制作アルバム
「扉」by エレファントカシマシ

 21歳でデビューして以来ずっと変わらぬバンドメンバーと格闘するスタジオ録音風景。そこでは、何かをひたすら求め続け、時にはむき出しの感情をメンバーにぶつけていく。
 
 しかしそんな時に彼が浴びせるのは、「この、スットコドッコイっ!」なんてちょっと古臭い言葉だったことにちょっと笑った。

 そんな古臭い罵声からも、黄ばんだ文学小説に浸りその中に並ぶ言葉たちで一杯になった彼の頭の中が見え隠れする。エネルギーの塊のような若き日々と、ちょっとエンストしそうな現在との何かのギャップにもがき苦しむ姿は、同世代として微妙な共感を感じた。

 こういったドキュメンタリー映像に一番の魅力を感じてしまうのも、何かを生み出す過程を普段は近寄れないであろう距離から見せてくれるところだろう。例えそれが自分の全く興味のないジャンルだとしても、そのターゲットの私生活を覗き込むような臨場感に毎回惹き込まれてしまうのだ。

 ターゲットの吐息が聞こえるほどの映像は、彼らの抱く自信や葛藤までもが映り込んでいる。まさしくそれこそがドキュメンタリーの醍醐味だと私には思える。



追記…2004/12/23

 同タイトルのDVDが発売されているのを発見した。

扉の向こう監督は『ワンダフルライフ』などの是枝裕和氏。

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posted at 2004/07/28 00:00 | Comment(4) | TrackBack(0) | 放送批評
この記事へのコメント
エレカシ、大好きですよー。
最近はすっかりテレビの画面でお目にかかることが
なくなってしまいましたが、相変わらず宮本は熱い
男なんですね。一時期、浜ちゃんとドラマ競演まで
してましたもんね。

「くだらねぇとつぶやいて」で始まる「今宵の月の
ように」は必聴です。いや、むしろすべての楽曲が
必聴でございます〜!
Posted by やすよ at 2004年12月16日 02:02
曲を聴いたこともなかったんですが、レコーディング風景を見ていたら?聴いていたら…なんだかすごく耳にこびりつきまして、ちょっと迷っております。

高校生?くらいの時代のライブ映像がよかったですよ。観客の歓声に返す罵声がカッコよかったです。
映像って言ってもその一言だけなんですがね。
Posted by 映太郎 at 2004年12月16日 02:12
トラックバックしていただいたともひさです。ありがとうございます。「扉の向こう」はエレカシのどのDVDよりも秀逸な作品なんじゃないかとも思ったりしてます。
宮本浩次という人ほどまっすぐで真剣な人間を、僕の身近ではみたことはないです。
Posted by ともひさ at 2004年12月24日 04:17
>ともひささん、こんばんわ!
なんだか内容ばかり気にしていたら、制作した方も有名な方だったんですね。そこまでは気がつきませんでした。
Posted by 映2ともひさ3 at 2004年12月24日 05:22
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