民度が疑われる風刺漫画暴動

2006年02月06日
 2週間ほど前に放送された警察ドキュメントのワンシーン。

 スナック前の駐車トラブルに駆けつけた警官の仕事は、罵声を浴びせ合う二人の女性をなだめることだった。

 警官とカメラマンが到着してもまだ罵り合っている女性二人。警官が事情を尋ねると、一人が罵り、それに激怒したもう一人の女性が相手を叩いたという。

 叩いた女性…「だってお巡りさん、あの人アタシのことバカって言ったんですよ!」
 警官「そりゃそうだけど、叩いちゃダメでしょ、叩いちゃ…。」
 女性「だって、だってだって…。」

 何処ぞの暴動、酔っ払いの言い争いと変わらん。
 
国連総長が暴力停止訴え
―風刺画抗議、事態に危機感―
 【ニューヨーク5日共同】イスラム教の預言者ムハンマドの風刺漫画を欧州各地の新聞が掲載したことに抗議するデモ隊がレバノンのデンマーク領事館の入った建物に放火し死傷者が出たことなどを受け、国連のアナン事務総長は5日、報道官を通じて暴力停止を訴える緊急声明を発表した。
(ヤフー/共同通信 2006/2/6 09:21)

 お巡りさんは民事には介入しないが、一旦手が出ると介入せざるをえない。だが国連の長はどうするのだろうか。



 まったく…。東京都知事ではないが、やはりつい彼の得意文句を使いたくなる。

 “民度が低いね”

 私にはやはり民度の低い幼稚な騒ぎにしか思えぬ。まったく…、漫画ひとつで大使館を焼き討ちにするなんて、国に扇動された通りに真っ赤に怒り日本大使館に石を投げ込んだ隣国の国民と大して変わらんではないか。

 だが、ニュースをよく聞いてみるとその治まらない怒りも少しは納得してしまった。

 何でも、一度掲載された失礼な風刺漫画に対する彼らの怒りを耳にした他国のメディアが、“言論の自由”という言葉を掲げたいが為だけにこぞって追いかけ掲載したというではないか。

 それって言論の自由と言えば言論の自由であるけれど、でも何か違う気がする。

 風刺なんて相手をチクリと皮肉で刺すことでしかない。

 とはいえ、相手が傷つくこと怒ることを知った上で、“言論の自由”を訴えるという理由だけ繰り返し掲載するのは、やはりイヤラシサが目に余る。言論の自由と掲げられるのは最初の一度だけだろう。二度目以降は言論の自由とは程遠い気がしてならない。

 結局どっちもどっちっではないか。

 まぁそれでも、手を出してはいかんだろ。いやらしい皮肉に対抗するなら、さらにいやらしい手を使うくらい考えねば。そんなことも考えずに手を出すから“民度が低い”と言われてしまうのだ。

 ふむ、「裁く者、かく裁きで裁かれる」なら、かくいう私も同様に“民度の程度”で裁かれるのだろうなぁ。ちょっとだけ反省、しかしほとんど懲りず。



 そう言えばこの暴動に関する東京都知事のコメントが聞こえてこない。気のせいか静かである。聞き逃しただけか。

 どこかの日本大使館職員が国際電話で直訴でもしたんだろうか。

 「慎太郎さん、どうかお願いです。
  この件に関しては絶対コメントしないで下さい!」

 あの人のことだから、そんな電話があったらそれこそ、コメントせずには居られんだろう。
posted at 2006/02/06 20:30 | Comment(0) | TrackBack(1) | 報道批評
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風刺画と文明の衝突
Excerpt: デンマークのユランズ・ボステン紙が掲載したマホメット(ムハンマド)の風刺画の問題。 日を追うごとに事態が深刻になっているような感があります。 レバノンではデンマーク総領事館に対する放火など暴動に近い状..
Weblog: 川の果ての更に果てに
Tracked: 2006-02-06 21:49
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