?????、裏に道あり吉野山

2006年01月24日
 私がまだ花屋を営んでいた頃のこと、店の大家さんがよく花市場の相場を尋ねてきた。

大家さん「花市場からのお帰りですか?」
花屋の私「えぇ、まぁ…。」

 市場から戻ったばかりで最も忙しい時間に、大家さんはじらすかのようにゆっくりとした口調で続ける。

大家さん「今日の市場はどうでした?」
花屋の私「いやぁ、高かったですねぇ…。」

 無視するわけにもいかず、結局はいつも生返事で話に付き合うのだが、話はやがて相場の話から毎回必ず株の話へと変わっていった。
 
大家さん「高かったですかぁ、それは大変でしたねぇ」
花屋の私「天候の影響なんだか、何でも高くて参りましたよ。まぁそれでも、相場が高い時は高い時で、いつも高くて手が出ないモノが逆に安かったりもしますから、その辺りを色々買ってきましたけどね。」
大家さん「ほー、“裏に道あり吉野山”ってヤツですな」
花屋の私「裏に道?…吉野山?」

 妙に好奇心をくすぐる彼のゆっくりとした口調と、聞いたこともない株式世界の格言に、結局私は毎度手を止めて話し込んでいた。



 趣味で株を運用してるのか、それとも株の運用が本業なのか、大家さんは結局最後までどちらともつかない風だった。

 だがあの格言はもっと聞いておくべきだったと時々思うことがある。株を運用するためではなくとも、突き詰めた言葉というものは色々なことにも応用が利くものであるし。

 ところでこの「裏に道あり吉野山」という言葉、最近の激しい相場を見ていてふと思い出したのだが、下の句しか知らないあの言葉には一体どんな上の句がのっているのだろうか。

 あらためて検索してみると株世界の格言集なるサイトが現れた。

 人の行く 
  裏に道あり
   吉野山(もしくは花の山)

 ほー、本間宗久翁秘録か…。そういう人のそういう言葉だったのか。まぁ下の句だけでも意味は十分理解できたのだが、あらためて納得。



 さて、誰もがライブドア関連株を売り払っている今現在、あえて裏道をこそこそ抜けようとする人はやはりいるのだろう。だがかなりの危険もはらんでいるようである。

 どこかの外資系企業が買うとかなんとかなんて話もちらほら聞こえてくるが、かといって裏道行って突然崖に落ちるのも恐ろしい。

 渦中の会社の創業社名を思い起こせば、そんな危険を暗示しているようでもある。まぁ古い体質や古い考え方の今までの経営者が誰も通ろうとしなかった裏道を、彼は好んで歩いてきたのだろうけれど。

 そう考えると、あの社名を思いついた彼の妙な“先見の明”が今更納得できるものである。ただ昨日の逮捕劇を見てしまうと、結局は彼もまた己の描いたそのスレスレの崖っぷちから足を踏み外して落ちてしまったようにも見える。

 結局のところ株をやらない人間にとってはやはりギャンブルにしか思えない。ギャンブラーの乗った馬に、競い合って賭けるギャンブラー。皆で揃って同じ馬に賭けてりゃ世話ないな。

 なんだなかぁ…。やはり小心者の私にはこの世界、まったく理解できぬ。

 ちなみに先の格言集、ネット上あちらこちらに色々あろうけれど、「相場+格言」なんてキーワードで引っ掛かると思う。参考にされたし。もしまだご存知ないなら、知って損はないはずである。

 いや、株を少しでもかじっている人なら、知らない方が恥ずべきかも知れないな。



 追記…記事投稿後、アマゾンで検索してたらしっかり書籍が出ていた。

青野 豊作(著)「相場秘伝 本間宗久翁秘録を読む―希代の天才相場師に学ぶ必勝の鉄則」相場秘伝
本間宗久翁秘録を読む
―希代の天才相場師に学ぶ必勝の鉄則
青野豊作(著)

 せっかくだからアソシエイトしておく。恥ずべき方はどうぞこっそりご覧あれ。
posted at 2006/01/24 16:56 | Comment(0) | TrackBack(0) | 備忘雑録
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