赤いバイオリンの謎

2004年08月04日
バイオリンの長い旅に同行させてくれるのだが、時間軸が交錯しているためじっくり見ないとわけがわからなくなりそうな映画である。

レッド・バイオリン
(1998/カナダ)
監督 フランソワ・ジラール
 …「グレン・グールドをめぐる32章」(1993)
出演 サミュエル・エル・ジャクソン
 …「交渉人」(1998)

イタリア、オーストリア、イギリス、中国、カナダの5カ国でその“レッドバイオリン”が辿る運命を、16世紀イタリアから20世紀カナダへと時代、映像を交錯させながら見せていく。それぞれの時代背景、言語、異文化の中をバイオリンが彷徨うように…。
 
16世紀のバイオリン職人ニコロ・ブソッティ(カルロ・セッテ)の名器レッド・バイオリンがオークションにかけられようとしていた。何人もの演奏者の手に渡り、海峡を渡り、大陸を越え、その音色に愛着心を抱くものを数奇な運命に巻き込んできた赤いバイオリン。

鑑定人チャールズ・モリス(サミュエル・L・ジャクソン)は、楽器を内密に調査していくうちに、その赤い色の意味を解き明かしていくが、自らもその不思議な魅力に惹かれていく。辿ってきた地のそれぞれの持ち主の関係者が集まるオークション会場へと彼は急ぐ。

彼の目的とは何か? 
その色の意味とは何なのか?

ケーブルTVで初めて見たときは途中からということもあり、あらすじがサッパリわからなかった。だが、何度も登場する現代のオークションシーンの緊張感がなぜか忘れられなくて、タイトルを覚えていなかった私は後日必死に探し巡った。

それぞれの人物の主観、それぞれのカメラワークで撮影された同じシーンのしつこいほどの繰り返しはエピソードが増えるたびに厚みを増し、見る者をさらに惹き込んでいく。
主人公のサミュエル・L・ジャクソンがメチャクチャ渋い。この映画ですっかり虜となった私はすっかりファンになってしまった。

現在の私としてはここ数年来最高のオススメ作品であるが、見る者によっては結構意見が分かれるのではないだろうか。

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この記事は、
YahooGeoCities版★映太郎の映像批評★
2004/08/04/Log-no0037より移植
posted at 2004/08/04 00:00 | Comment(2) | TrackBack(1) | 映像批評
この記事へのコメント
おおー、面白そうですね。
観たいなー、と思って会員になっているDVD宅配で作品検索したのですが、その映画は扱ってないみたいです。
うーん、残念。新着されるのを待ってみます。

Posted by ままよ at 2004年11月28日 09:04
>ままよさん、おはようございます!
私は発売前にリリース情報を見て待ちに待って買いました。現在私の所蔵DVDの中の一番大切な作品です。

ところで、
この記事はずっと以前に旧★映像批評★に書いたんですが、昨日フジで放映された「海峡を渡るバイオリン」が雰囲気が似てましたので、移植しました。

実際内容はほとんど関係ありませんでしたが、製作者がレッド・バイオリンを若干意識しているのではと思うシーンもいくつかありました。

ドラマで、幼い主人公の元に現れる日本人先生役のオダギリジョーが河原でバッハのシャコンヌを弾くシーンはとても綺麗で印象に残っています。

二番煎じではと勘違いはしましたが、ドラマにも満足しています。
Posted by 映太郎 at 2004年11月28日 11:23
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1999年5月30日(日) 「レッド・バイオリン」「もういちど逢いたくて 星月童話」
Excerpt:  日比谷シャンテ・シネで「レッド・バイオリン」(no.52)を観る。  17世紀後半に作られたバイオリンが4世紀に渡って5つの国で人々の心を魅了して現代にいたる。その数奇な運命に操られた人々の姿を描..
Weblog: 大いなる遡行(アスランの映画クロニクル)
Tracked: 2005-06-08 00:42
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