暗黒に光を射すU2

2004年11月26日
Apple社製iPodのTVCFは結構気に入っている。
いや正確に表現すると、今までは気に入っていた。

何かを純粋に楽しんでいる人を見ると、見ている方も楽しくなるものだ。

iPodを手に持ちヘッドフォンのコードを振り回し無心に踊るシルエット映像は、踊り手の幸福感をうまく強調表現している。そのシルエットは完璧なほど暗黒で、表情は一切見て取れない。それがまた一層踊り手の幸せそうな顔を想像させるのだ。

 −・−・−・−・−・−

そのCFがちょっと前からバージョンアップしている。

U2が音楽を担当し、オマケに自らが踊り手として登場しているそのバージョンはかなり評判がよさそうだった。検索してみてもあっちこっちのブログなどでは評価が高い。

Apple/iPod/U2CF紹介サイト⇒リンク

あのU2のメンバー本人が
広告映像に登場しているなんて…


でもそのバージョンのシルエットは完全な暗黒ではなかった。彼らの姿は眩し過ぎて、シルエットにまでも彼らの放つ光が映り込んでしまったのだろうか。

今までの完全暗黒シルエットのスタイルはどこへ行ったのだ?
私はその不徹底さにちょっとがっかりした。

試聴者が気が付かないとでも思ったのだろうか?

  −・−・−・−・−・−

解説はいらないはず。

あのCFって
ホントにU2が踊ってるらしいよ


そんな口コミで十分だと思うのに、そんな話題にはならないかも知れないなどと弱気な不安でもよぎったのだろうか。

数億円?いや数十億円だろうギャランティーを支払って影だけではさすがにもったいないとでも思ったのかも知れない。

あれが完璧な暗黒のシルエットで表情一つ見えなかったとしたら、その粋で数十億の価値に値する贅沢なCFに私は最大の評価を与えたのに。

そのほんのわずかな光、かすかなグレーの影は彼らの表情を照らしていた。

その影が、粋なCFクリップ
ありきたりのコマーシャルに変えてしまっている。

  −・−・−・−・−・−

Apple社のCFだからこそ、余計にがっかりしているのだ。
普通の企業ならばここまでがっかりしない。

アブノーマルな会社だからこそ、
 完璧にアブノーマルなCFが似合うはず。

そんな落胆を覚える人間は私だけなのだろうか?
posted at 2004/11/26 11:30 | Comment(4) | TrackBack(0) | 広告批評
この記事へのコメント
そうですね。使うにしても完全暗黒バージョンの後で使ったほうが効果が大きかったかもしれませんね。
Posted by ミッキー at 2004年11月26日 13:24
ミッキーさん、こんにちわっす!

ですよねぇ、
せめてその位はしてもよかったんですがねぇ。

完璧に沈黙
を通すってのが理想ではと思います。
後に同じ映像をビデオクリップとして使えば
「あれやっぱU2本人だったんだぁ」
ってことになったんですけどね。

そんな贅沢が最高なんだけどなぁ…。
Posted by 映太郎 at 2004年11月26日 22:01
うーん、これは難しいですね。どちらが良いと思うかは人それぞれ意見があってしかるべきところだと思います。

私はといえば、実は今回の"顔出し"のU2のCMはどちらかというと賛成派でして、、(笑)
踊る&演奏しているだけなら真っ黒でもよかったかも知れませんが、"歌っているボノ"を真っ黒にするのは口の動き・表情の動きが見えないので微妙かな、、と思います。そう考えると、もし真っ黒にするならあの撮り方ではムリでしょうね。もしくはミッキー様のおっしゃるように真っ黒版と半透明版の2パターンを用意して流す必要があると思います。(←これが私の考える理想の形です)

ただ、戦略として考えるなら映太郎様のおっしゃるように「真っ黒にしておいて、後に同じ映像をビデオクリップとして使う」というのは面白いアイデアだと思いますし、その形でも十分Apple社の宣伝にはなりえたとは思います。
Posted by BE ADULTY !! at 2004年11月27日 13:19
>BE ADULTY !!さん、こんにちわ!
まぁ、
一歩譲ってマックロバージョンを一定期間放映後に半透明バージョンを放映って方法でもいいかな。

もしくは、
マックロバージョン一定期間放映後に完全ノーマルのメーキングを発売するなんていかがでしょうか。

ファンならずとも、
欲しくなるDVDになるのではないでしょうか。

マックロを放映後にビデオクリップを公開ってのも考えたんですが、それだとあまり期間をあけられずに効果もいまいちになりそうなので、その案は削除しました。

まぁ私に言わせれば、
若干計画性がなかったように思えます。初期のCF制作後に出演交渉が成功したからではないでしょうか。
Posted by 映太郎 at 2004年11月27日 19:48
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